部屋とちゃぶ台と私 ~昭和特撮の味わい~

  こんにちは、あるいはこんばんは。 ゲヴェルク織部 です。 
今回は 部屋とちゃぶ台と私 ~昭和特撮の味わい~について語っていきます。
 僕の子供時代(昭和50年代)はテレビでアニメや特撮の再放送がヘビーローテーションで放映されていました。特にウルトラマンシリーズは数えきれないほど見た記憶があります。内容はみなさんご存じとは思いますが、人間に擬態した(融合も有り)ウルトラマンが怪異撃退組織に所属し地球を征服しにきた宇宙人や怪獣を撃退し、平和を守る物語です。
 画像がアナログの時代なので特撮自体は現代のCG等に比べるとアレなところと、時代背景もあって子供だまし感は否めないものがありました。こまっしゃくれた子供であった僕は友達の前では興味が無いふりをしてそれでも見てはいました。ある程度の年齢になってくると精巧なミニチュアや創意工夫して撮影された製作技術に目を見張るものがあることが理解できてきて軽くみることはなくなりました。
 そんな斜に構えた見方をしていた少年期でもトラウマになるくらいの話はいくつかありました。ウルトラマンのダダ星人とウルトラセブンのメトロン星人が出た話がそうです。ストーリーの詳細は省かせてもらって、双方に共通するのは星人が人間と同じサイズになって建物の中にいることです。アップになるとアラは目立つのですが、少しソフトになっているブラウン管テレビの画面で見ると日常の風景の中に異物が混じった感じが妙にリアルというか、画面から星人が自分の目の前に実際にいてもおかしくないような空気が漂ってくるのです。現実があやふやになるというか立ってる地面がグラつくといった現実感が崩れてくる感じが足元から冷気とともに立ち上ってくるのです。昔の映画やドラマはそういった空気感を作り出すのが上手だったと思います。現在の様に短い時間でも飽きさせない画面や話づくりの中では生み出せないものだと思います。
 今でもその違和感はすぐ思い出すことが出来る強烈な思い出となっています。そのような空気感をもった映像は見るというよりむしろ空気を味わうという感じが強い気がします。
以上



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