こんにちは、あるいはこんばんは。ゲヴェルク織部と申します。
ブログを開設して1回目の投稿は魚豊先生 作・画 チ。の考察です。早くこの考察をやりたくてとりあえずの形でブログを立ち上げました。レイアウトはこれから直していく予定です。
この考察は最後まで本を読んだ方を対象にしていますのでまだ最後まで読めてない方やアニメで視聴していてネタバレを望まない方は読むのを辞めるようお願いいたします。
早速ですが、登場人物やあらすじは他の方の考察もしくはご存じのこととして1番の疑問であるこの話を最後まで読んで感じる最大の謎について考察していきたいと思います。
それはズバリ、ラファウの再登場でしょう。実際そのことで物語の評価を最悪にしているレビューもある程です。1巻で享年12歳で亡くなった最初の主人公が8巻で青年の姿で現れます。しかももし生き延びたたとしても時間の経過を考えると青年ではないはずです。
まず、単行本8巻ではアルベルトの登場前と後では物語が大きく異なっています。それは場所と時代の表記です。アルベルト前は15世紀(前期) P王国 某所となってぼかしています、アルベルト後は1468年 ポーランド王国 都市部と具体的になっています。また、アントニ司教がノヴァクに言った「君や、君が担当した”異端者”達、君らは歴史の登場人物じゃない」という言葉。そしてラファウがアルベルトに言った「僕達の住んでる世界の”外”が存在することに。」
それらのことが何を意味しているか、アルベルト登場以前は物語中の世界で、アルベルト登場以降は現実世界だということです。作者自身が地動説の迫害はそれほど酷くなく、物語の内容はフィクションだと言っていること、上記アントニ、ラファウの言葉からそう推測することができます。
そして物語の登場人物達の新たな知識に対する好奇心、不確かな死後の保証である天国を振り切って求める新たな希望。それらを現実にするため未来へ地動説を託すことを行うために物語の世界から現実世界へ干渉する必要があったのです。
読んだことがある方もいると思いますがこの展開は「ソフィーの世界」と同様のものがあると思います。メタです。物語の登場人物が外の現実世界の存在を知って物語から現実世界へ飛び出していく・・・。ラファウをはじめ物語登場人物が命をかけて「地動説」を真実にするためにバトンを渡していく。最後にそのバトンは現実世界のアルベルトを通じてコペルニクスへ渡されて現実世界で完成を迎えるのです。そのためにラファウが再登場し、アルベルトの前でポトツキ宛の手紙が届くのです。
何という物語でしょうか。ラファウ達の並々ならぬ執念を感じずにいられません。余談ですが僕は物語の登場人物達が別々の場所で無念の中死んであの世で再会して幸せになるという話が大嫌いです。それよりチ。のように物語の登場人物が執念で現実世界に干渉するという方が好感が持てます。
これが僕の考察ですがこれが必ずしも真実だとは思いません。感じ方、解釈は人それぞれだと思います。それぞれの感じ方でこのチ。という特上の物語を感じればいいのだと思います。最後にこの物語に出合えてよかったと思います。魚豊先生良い物語をありがとうございました。そして執筆お疲れ様でした。
以上
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